2014年7月3日木曜日

赤嶺委員長の訓告処分に対する質問と不服申し立て

7月2日
沖縄大学法経学部長
春田 吉備彦 様
                           
 
                             赤嶺知晃
              
                

『懲戒処分(沖大学発第22号)に関する質問および不服申し立て』
                  

6月4日付の懲戒処分について不服を申し立てます。
 その上で、処分理由における事実認定について、不明もしくは不可解な点が多くありました。6月6日の通知の場で私が質問したところ、「ここは質問の場ではない。異議申し立ての場で」と言われました。
 したがって、不服申し立ては、私の現認識における申し立てであることを申し添えるとともに、処分理由について不明もしくは不可解な点について質問させていただきます。質問に関しては、お手数お掛けしますが、7月9日(水)午後5時までに回答書をいただけるようお願いいたします。

不服申し立て


 私への訓告処分は極めて恣意的・政治的な意図のみによる処分です。2件とも、処分対象となっている行為は、私が拡声器を使って演説したということにすぎません。しかも、昼休みにです。こんなものは咎められるべき行為でもなんでもありません。直ちに撤回されるべきです。
 それでも私を処分した理由は、沖縄大学の中から学生が改憲・戦争に反対の声をあげたこと、不満の声をあげたこと、学生自身の運動、沖大生自身の代表組織として学生自治会を建設したことを絶対に許さないという恣意的・政治的な意図によるものです。学生自治会建設の原動力となった学生の一言メッセージや要求書に対して、教職員が「メッセージは復活会が脅して書かせた。学生は不満をもっていない」「学長に届けるかは学外団体の影響を受けていないか判断する」と発言したことがそのことを象徴しています。
 許せないのは、これが、安倍政権が戦争・改憲、基地建設の攻撃を強めている渦中での処分だということです。安倍政権は7月1日、集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。同日、名護市辺野古への新基地建設が着工されています。安倍政権によって戦後守られてきた平和憲法の破壊、それと一体での地元住民の意志を無視した基地建設が進められています。この安倍政権に対して、学生がキャンパスで「戦争反対」「基地建設反対」の集会を行うこと、声をあげることを認めないというのが私に対する処分の本当の意味です。
 これは、大学の戦争協力に対する反省からつくられた自治を自ら投げ捨て、戦後大学の原点を踏みにじる暴挙ではないでしょうか。そして、学問をする場としての大学が学問にとって必須である「批判の精神」を投げ捨てること、労働者民衆や学生の闘いの先頭に立つのではなく、政権の側に立つことではないでしょうか。実際、安倍政権が労働者民衆の怒りの反乱を恐れ、「特定秘密の保護に関する法律」を成立させた昨年12月に沖縄大学学生規則第7章第23条を改悪し、学生のビラまきを一切禁止したことにも沖縄大学の政権と一体化する姿勢があらわれています。
 こんな処分がまかり通れば、沖縄大学は際限ない戦争協力の道に堕ちてゆくでしょう。5月19日、公安警察をキャンパスに招き入れ、彼らが学生を盗撮するのを容認していた大学当局の姿がその象徴です。
 この処分は私ひとりの問題ではありません。沖縄大学の行く末、全学生、教職員の未来を決めるような問題です。だから、絶対に認めるわけにはいきません。私は改めて沖大生、教職員のみなさんに問いたい。本当にこんな処分がまかりとおっていいのか、沖縄大学がこれでいいのかと。そして、仲地博学長があくまでこの訴えを握りつぶそうというのなら、学生自治会として徹底的に闘い、沖縄大学のあり方を世に問うていくつもりです。
 私は、この不当な処分への不服を申し立て、直ちに撤回するよう要求します。先の質問への回答も含め、形だけではない、真摯な対応と誠意ある回答を求めます。

質問      


【5月16日(金)午後零時10分~午後零時50分の処分対象事案について】

1・『学外者数名を本学敷地内に大学の許可無く呼び入れ』とありますが、「赤嶺知晃が学外者数名を呼び入れた」という事実を、御大学教員・職員のどなたが確認されたのでしょうか。また、「呼び入れた」のは16日の何時ごろで、「呼び入れた」行為とは、具体的にはどのような行為だったのでしょうか。

2・『拡声器を使い無許可の学内集会的行為を行うなど』とありますが、「学内集会的行為」とは具体的にどのような行為だったのでしょうか。

3・『集会的』と記す以上、赤嶺知晃以外に当該場所に集まった複数の学生がいたはずですが、どれくらいの規模の学生が集まったという認識でしょうか。

4.当該場所にいた他の学生にも懲戒処分が検討されたのでしょうか。

5・『静穏な環境を破壊し、学内外の秩序を乱した』とありますが、当該事案が起きたとされる時間帯は、大学の昼休み時間中ではなかったのでしょうか。

6.当該事案が起きたとされる時間帯は、御大学が赤嶺知晃の拡声器を上回る音量で「不審者に注意せよ」という趣旨の全館放送を流していましたが、その行為は「静穏な環境を破壊する」ものではないとお考えでしょうか。

7・『学内の秩序を乱した』という点について、具体的には赤嶺知晃が何(もしくは誰)にどのような影響を与えたことを指しているのでしょうか。

8.赤嶺知晃が「学内集会的行為」に学生を無理やり参加させたという事実はあったのでしょうか。

9・「学内集会的行為」における赤嶺知晃の発言のうち、「秩序を乱した」に当たる内容はどういったものでしょうか。

【5月19日(月)午後零時10分~午後1時の処分対象事案について】

1・『学外者数名を本学正面入り口の公道に集結させ』とありますが、赤嶺知晃が「学外者数名を本学正面入り口の公道に集結させ」たという事実を、御大学教員・職員のどなたが確認されたのでしょうか。また、「集結させ」たのは19日の何時ごろで、「集結させた」行為とは、具体的にはどのような行為だったのでしょうか。

2・『本学正面入り口の公道に』とありますが、公道で行われた私的行為について、御大学が懲戒処分できる法的根拠を教えていただけないでしょうか。

3・『拡声器を使い集会的行為を先導するなど』とありますが、「集会的行為」とは具体的にどのような行為だったのでしょうか。また、「先導する」とは具体的にどのような行為だったのでしょうか。

4・『集会的』と記す以上、赤嶺知晃以外に当該場所に集まった複数の学生がいたはずですが、どれくらいの規模の学生が集まったという認識でしょうか。

5.当該場所にいた他の学生にも懲戒処分が検討されたのでしょうか。

6・『静穏な環境を破壊し、学内外の秩序を乱した』とありますが、当該事案が起きたとされる時間帯は、大学の昼休み時間中ではなかったのでしょうか。

7・『静穏な環境を破壊し』とありますが、田里修教授ら数人の教職員、学生らが、赤嶺知晃の拡声器による発言を上回る音量で「帰れ、帰れ」と手拍子を交えて連呼しています。このことは、インターネット上の当該事案を撮影した動画を視聴したらわかります。後にさまざまな学生と話す中で、これが実際に職員に組織された行為であったこともわかっています。これらの行為は「静穏な環境を破壊する」ものとお考えでしょうか。それらの教職員、学生に、なんらかの懲戒処分が検討もしくは決定されたということはありますか。

8・『学内外の秩序を乱した』とありますが、拡声器を使った赤嶺知晃のアジ演説が具体的にどのように『学内外の秩序を乱した』というのでしょうか。

9.拡声器を使った赤嶺知晃の発言で、「沖縄大学入学者の4人に1人は退学していく」という内容がありました。これは「沖縄大学第三次中長期経営計画」に記載された内容と合致していますが、この発言も「学内の秩序を乱す」ものなのでしょうか。また、赤嶺知晃の「改憲反対」「戦争反対」という趣旨の発言は、「学内の秩序を乱す」ものなのでしょうか。

10・教職員や、彼らが組織した学生の「帰れ」「(沖縄大学を)やめろ」という発言は、「学内の秩序を乱す」ものとお考えでしょうか。「戦争反対の集会を呼びかけたら警察を呼ぶ大学でよいのか」と呼びかける赤嶺知晃に「いい」と答えた学生の発言は、「学内の秩序を乱す」ものとお考えでしょうか。

11・沖縄大学名義で5月20日に出された「本学学生のみなさんへ」という声明では、「集会的行為」について、「双方が対峙する中で、暴力行為は認められなかったものの、本学の教職員に対して、罵詈雑言、暴言、野次、写真や動画撮影などの行為を行い」と説明されています。「秩序を乱した」とは、「罵詈雑言、暴言、野次、写真や動画撮影」などのことを指すのでしょうか。だとすれば、先に紹介した「帰れ」「やめろ」等の聞くに堪えない言葉ではなく、赤嶺知晃のアジ演説のどこが「罵詈雑言、暴言、野次」にあたるという認識でしょうか。当該場所にいて「写真撮影や動画撮影」をしていた者は誰でしょうか。

12・「暴力行為は認められなかった」と言いますが、宮城能彦教授は、沖縄大学学生自治会復活会(以下、復活会)が集会を申請していた中庭でフリスビー大会を行い、赤嶺知晃をはじめ復活会メンバーに執拗にフリスビーを投げつけてきました。このことは、インターネット上の当該事案を撮影した動画を視聴したらわかります。これは暴力行為ではないでしょうか。「学内の秩序を乱す」ものとお考えでしょうか。宮城教授になんらかの懲戒処分が検討もしくは決定されたということはありますか。

13・復活会メンバーや全国学生に対する「帰れ」コールやフリスビーを投げつける行為は、沖縄大学としてとった対応でしょうか。それとも、そうではなく、彼らが個人、もしくは私的にとった対応でしょうか。

14.『学内外の秩序を乱した』とありますが、「学外の秩序を乱す」ような法律違反、県条例、市条例違反の行為があったのなら、現場に駆け付けた警察官に逮捕、または摘発されたはずですが、そのような事実はあったのでしょうか。

15.『再三にわたる解散の指示に従わず集会を続けるなど、これらの行為は本学学生の本分に反する行為であり』とありますが、本学正面入り口の「公道」で行われた私的行為で、しかも現場にいた警察官に逮捕、摘発されなかった事案について、御大学が「解散を指示できる」法的根拠を教えていただけないでしょうか。

【6月13日(金)、赤嶺知晃の父親と山代学生部長、田代学生支援課長との面談に関して】

1・山代学生部長が『(赤嶺知晃から事前に)拡声器を使ってやりたいという許可申請が出ていたが、手続き上の不備を指摘していた』と話していましたが、手続き上の不備の具体的な内容を教えていただけないでしょうか。   

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